三条白川橋
京都市営地下鉄「東山」駅からすぐの「三条白川橋」です。「白川一本橋」はここから下流に少し歩いたところにあります。
三条白川橋には京都市史跡に登録されている「三条白川橋道標」があります。
このあたりの白川は、川底まで整備されている川なので、流れはきれいです。
ところどころに、川に下りる階段があります。
階段を降りると、川面がすぐそこで涼しいです。
少し歩くと、一本目の「一本橋」があります。
こちらは、有名な方の橋ではなく、橋の幅も広いです。石が3つ並べられています。橋上で人同士ならぎりぎり行き違いできる幅があります。
『追記』明治時代までは、この橋も下流の一本橋と同じ幅だったそうです。石の橋を一幅足して三本にして渡りやすくしたそうですよ。
もう少し歩くと、有名な方の一本橋(行者橋)が見えてきます。
白川一本橋 昔からの生活道路
通勤の人や、買い物の人が普通に通っています。文献に登場するのは江戸時代ですが、平安時代から生活道路として使われてきたようです。
ドラマの撮影などにも使われているようで、観光客がぽつぽつと来られます。
ここに書かれているように、比叡山の千日回峰行を終えた行者さんが、知恩院の傍らにある粟田口(あわたぐち)の尊勝院で、元三大師(がんざんだいし)に満行を報告するのですが、その際の入洛時に最初に渡る橋が、この一本橋でした。このことより、この橋が「行者橋」や「阿闍梨(あじゃり)橋」とも呼ばれるのです。
こちらは石が2つなので、さすがに細いです。橋の真ん中が少しくぼむようにしてあるので歩いていて安心感があります。地元の人は自転車で、すい~っと渡っていきます。
すぐ下流には親水テラスがあるのでゆっくりと座って休憩できます。その川面から見るとこんな感じです。「白川子ども夏まつり」の垂れ幕が掲げられています。
吉川町商店街の南の端に当たります。この商店街も古い商店街で面白いものがいろいろありますので、あわせて京都情緒を楽しまれてください。
2018-06-23 追記 タヌキ橋のこと
澤田様よりコメントいただいた「狸大明神」にお詣りしてきました。以前に白川一本橋を訪れた時には、橋の東岸正面に何かあるなぁとは思っていたのですが、板戸が閉まっていたので仕方なく帰ってきました。せっかくコメントをいただきましたので、「おタヌキさん」とお会いすべく出かけてきましたよ。
ここです。鳥居の飾りがあるので、お社があるなぁとは思っていたのですけど、地域の神社によそ者の私がお邪魔するのも気が引けるので前回は遠慮してましたが、今回は厚かましくも訪問です。
「福高大明神」とあります。お稲荷さんですね。戸板には鍵は掛かっていないようなので、中を拝見。
狭い中ですが、玉垣があるじゃないですか。
きれいに塗られた鳥居もありますよ。
「福高大明神」です。通称「お狸さん」と呼ばれているそうです。網があるのでコンデジではうまく写真が撮れませんでした。気になる方はお詣りしてみてくださいよ。このお狸さんにかけて、昔の人は白川一本橋を「タヌキ橋」と呼んでいたそうです。
すぐ下流には親水テラスがあって、これからの季節には休憩にもってこいのところです。川面を渡る風も涼しいですし、柳に枝葉も涼しげです。ここでソフトクリームでもいただければ最高ですね。
アクセス
- 京都市バス「東山三条」下車、徒歩5分
- 京都市バス「知恩院前」下車、徒歩2分
- 京都市営地下鉄「東山」下車、徒歩5分
コメント
一本橋は 昔の人は〔タヌキ橋〕とも呼んでいました。橋の正面に狸大明神が祀られています。 上の三本橋は 以前は二本橋でしたが、明治時代に小生の先祖が 人や自転車が楽に渡れるように一本足して、橋幅を増やし寄贈しました。
澤田様 はじめまして。コメントありがとうございます。
訪問した時に撮った写真を確認すると、確かに「お狸さん」とありますね。
でも、残念ながら戸が閉まってましたのでお詣りはできませんでした。
何かのご縁でしょうから狸大明神にはお詣りしたいと思います。
実は一本橋を渡るときには、内心ヒヤヒヤだったんですよ。どんくさいことして橋から落ちるとカッコ悪いし…
それに比べると、三本橋は確かに渡りやすいですね。澤田様のご先祖様に感謝です。