人知れず ひっそりと
河原町御池の京都ホテルオークラが建っている場所は、幕末には長州藩邸でした。禁門の変で火を放ったので藩邸は焼失してしまいました。しかし、そこにあった稲荷社が引き継がれていて、近年まで稲荷社として存在しました。
ホテルオークラの東側の細い通りです。御池通から見るとすぐにどん突きになってますが…
そのどん突きをよく見ると、細い細い路地があります。
この辺りは、「一之船入町」といわれ、高瀬川の一之船入りがあった場所です。ちなみにこの路地を抜けると、押小路通りにでますが、東に歩くとすぐに「高瀬川一之船入」があります。
で、この細い細い路地の途中に、神社がまつられているのですよ。京都ホテルオークラの敷地内になるんでしょうね。
由緒書きによると、長州藩邸にあった稲荷社は京都ホテル(現 京都ホテルオークラ)が引き継ぎ、今の建物を建てるときに伊勢神宮から遷宮されたこの神社に合祀されたそうです。
神明造で伊勢神宮のミニチュア版のようです。長州藩は稲荷社を一般の人々に開放していて、けっこうな参詣があったそうです。現在の天照神社は京都民でもその存在を知らない人が多いでしょう。このあたりに来ることがあったら、ちょっと寄り道してみてください。
アクセス
- 京都市バス「京都市役所前」下車、徒歩2分
- 京都市営地下鉄「京都市役所前」下車、徒歩2分