ちょっと かわいい 所見つけた
何気なく高台寺の前の道(ねねの道)を歩いていたのですが、ちょっとかわいい所見つけました。清水寺から、丸山公園にかけては古いお寺が多くて、ご高齢の方には受けがいいのですが、若い人向けには「きれい」なところはあっても、「かわいい」を満足するスポットが少ないんですね。そんななか、ちょっと「かわいい」ところを見つけました。
大雲院の方から歩いてくると、高台寺の手前(高台寺の北側)に「月真院」があります。
「月真院」は「月眞院」なんですね。高台寺の塔頭です。
実は最初、このもみじに惹かれたのですよ。いつもは何気なく通っていたので、もみじがこんなにきれいなところだとは知りませんでした。
開いた門から見るととてもきれいです。
「月真院」は、現在非公開なので中を見ることは残念ながらできません。以前は宿坊として宿泊できたのですが、現在はされていないそうです。
白壁の上の真っ赤なもみじ、とっても京都らしくていいですね。
ちょうどいい色に紅葉していて、いいところに通ったなと、少し得をした気分になれました。朝から良いことがあると一日が楽しいですね。
ナンテンも、いい色になってますね。
かわいい
さて、こっからが今回のメインです。
もみじに見とれていたのですが、門の右手にお稲荷さん発見。
「小稲荷大明神」と神額に書かれています。
灯籠も手が込んでて感激なのですが、この図案がまたかわいいキツネですね。
で、拝もうと思って近づくと、これがまたびっくり。ガラス張りのお社の中が…
御神体と思われる鏡もピカピカで、その前の装飾品がとってもかわいい。お人形さんのような女神さまが住んでいるのでは?と思わせるようなかわいさです。
絵馬には、「絆結」とLover’s Knotにかわいいキツネさんが描かれています。縁結びにご利益ありそうですね。カップルで訪れて、絆を深めてください。まだ、お一人の方は良縁を祈願して幸せになってくださいね。
御陵衛士屯所跡
この「月真院」には、史跡としてのもう一つの顔があります。
幕末に、伊東甲子太郎(いとうかしたろう)らが慶応3年(1867年)6月に「御陵衛士」を結成して屯所にした場所です。伊東甲子太郎は新選組だったのですが、隊を抜けて御陵衛士と名乗りました。局を脱することは切腹申し付けるとしていた新選組の近藤勇にしては、示しがつきません。残念ながら、伊東は同年11月の油小路事件で暗殺されてしまい、御陵衛士は壊滅してしまいました。
幕末は、それぞれが新しい日本を築こうとして暗中模索した時代ですが、さすがに血なまぐさい結末が多いですね。
「御陵衛士」は、高台寺塔頭の「月真院」を屯所としたことから「高台寺党」とも呼ばれます。近藤勇は資金の用立て、国事の相談があるとの口実で酒宴をもうけて伊藤をおびき出し、伊東の帰路に新選組隊士の大石鍬次郎らが待ち伏せて槍を以って伊東を暗殺しました。まぁ、何とせこいやり方ですね。そして、新選組は油小路七条の辻に伊東の遺骸を放置し、その周りに伏せ、遺体を引き取りにきた同志をまとめて粛清しようとしました。ほんとに、せこいです。それだけ、北辰一刀流の道場主であった伊東は恐れられていたんですね。
東山路傍の触れ仏
上の画像にも少し写ってますが、路傍にいろいろな仏様や仏具があるんです。
「東山路傍の触れ仏」と題して、東山界隈のあちこちに置かれています。
優しく撫でるとご利益があるそうです。
「月真院」の前から見た、八坂の塔です。東山界隈は観光客の多いところですが、とても京都らしい雰囲気のところです。ちょっと朝早い時間に回られるとすがすがしくていいですよ。
アクセス
- 京都市バス「東山安井」下車、徒歩7分