ご利益 大集合!
のっけから不謹慎ですが、参詣してみてそんな印象をもった神社です。どこかというと京都市山科区の西野山にある「折上神社」に行ってきました。
みなさんに御参詣していただき、多くのご利益を授かっていただきたいと思います。特に女性は必詣ですよ。
さて私は地図を見ながら、北の方からやってきたのですが、とある工場の横に入口がありました。山科区は京都の中心部のように道路が碁盤の目になっていないので、最短距離で行こうとすると通りづらかったり、結局は行けなくて回り道をしないといけないというようなことが時々あります。急がば回れとはよく言ったものです。
最近は皆さんスマホのアプリを使って間違いなく最短距離で行かれているようですが、スマホを持っていない貧乏人の私はいまだに紙の地図が散策のお供です。まぁ、これはこれでいろいろとハプニングがあって面白いのですけど。時間のない時にはがっくり来ますね。
鳥居があるので間違いなさそうです。でもけっこうこじんまりとしていますね。前情報ではなかなか見どころ満載の神社のように書かれていましたけど。
石票もあるし。
神額にも「折上神社」とありました。
鳥居をくぐると、しばらく駐車場が続いてます。月ぎめ駐車場のようですね。
駐車場の最後にフェンスがあってその向こうが神社のようですね。
どうも正面ではなく横から入ってきた形になったようです。フェンスの向こうはいきなり本殿横でした。あれまぁ。
正面はこちら。ど~んと立派な鳥居が建ってました。
稲荷大明神の石票です。境内の稲荷塚(京都市史跡)は約1,500年前のもので、稲荷神の前身である祖先神(田の神)が祀られていたそうです。後の和同4年(712年)に稲荷大神が降臨され、伏見稲荷神社と共に最古の稲荷神となるそうです。伏見稲荷と並ぶ京都のパワースポットですよ。お稲荷さんのキツネ力、全開のほとばしるパワーを感じられます。
鮮やかな朱色、というより「赤」ですね。個人的にはこれぐらいの赤の方が好きです。
「折上稲荷神社」の駒札です。もともと中臣氏の古墳であった稲荷塚に、伏見稲荷の大神が稲荷山の三ケ峯の次に降りたとのことで、「山科稲荷」とか「伏見稲荷奥の宮」と呼ばれます。山に対する信仰と生産(稲作)に対する信仰が一体となった古くからの稲荷信仰の姿です。また伏見稲荷の中心部を一直線上に通って延長していくと「折上神社」にたどり着くということから「伏見稲荷の奥の宮」と呼ばれるそうです。
こちらには「折上神社」の説明が書かれています。近所の史跡の説明もあります。
手前に、手水舎があります。
古くからの井戸なのでしょうか。
本殿です。ご由緒ですが、江戸時代の末期に孝明天皇がご即位されたのですが、側に仕える多くの女官が病気になりました。そこで「折上神社」に御祈祷が命ぜられたのですが、祈祷の後には女官達が奇跡的に回復したそうです。女官達の間では「折上稲荷様のご利益は折り紙付きだ」と言われるようになり、これが広まっていったそうです。そして孝明天皇は、女官達が末永く元気で働いてくれる様にと願いを込めて「長命箸」を奉納されました。このことがあって 「折上稲荷神社」は「働く女性の守り神」として信仰を集めることになりました。
「働く女性の仕事・商売がうまくいき、良縁に恵まれいつまでも美しく健康長命でありますように」とあります。女性にとっては、満願ですね。これだけ叶えば人生バラ色、文句なしになれますよ。
明るい色ですね。気が晴れ晴れとします。お詣りをして、こういう晴れ晴れとした気持ちになれることが大事なことだと思います。
扁額がとてもまぶしいです。
ガラスの向こうなのでうまく写真が撮れませんでしたよ。
たくさんの絵馬が奉納されています。
これは絶対ご利益にあずかりたいですね 「寶大神」
「折上神社」の境内には、たくさんの神社があるのですが、まずは正面の鳥居を入ってすぐのところにある「寶大神」です。
こじんまりとしたたたずまいで、シンプルな鳥居が建てられています。
「株・宝くじ・賭け事祈願」
と、何ともストレートに書いてありますよ。男のロマンですね。
やっぱり「金色」ですね。金運パワーを感じられます。
これはご利益にあずかりたいですよ。なんとしてでも。他力本願ですいません。
三九郎稲荷神社
同じく境内にある三大苦労よけの「三九郎稲荷神社」です。
「人間関係が良好でストレスが溜まらず健康でお金に縁がありますように」とあります。
会社勤めの方にはもってこいですね。ストレスなく、毎日平穏に仕事ができるというのは、体にも心にも、とっても良いことですよね。
「三九郎稲荷神社」の祠です。私も雇われの身ですので、苦労が無くなるようにとお詣りします。
こちらも扁額がまぶしいです。
折上神社の境内にある神社の数々
すべてを紹介しきれないぐらいなのですが、抜粋して紹介します。
先ほどの「三九郎稲荷神社」のお隣には「白辨財尊天」・「札辻大明神」が祀られています。
弁財さんなので蛇はわかるのですが、すごく生々しいですね。
これは神社ではありませんが「開運、腰掛け石」です。腰を掛けると、開運のご利益があるそうです。当然腰掛けてきましたよ。
春吉大明神・三一郎爾大神です。春吉大明神は耳の健康の神様、三一郎爾大神は足や腰の痛みを取ってくれるご利益があるそうです。
三吉大明神・光時大明神です。三吉大明神は禍を福に転ずる、つまり凶運を吉運としてくれるご利益があり、光時大明神は眼病を治してくれるそうです。
「玉房大明神」です。家業繁栄のご利益があります。
「玉房大明神」の祠です。
「花丸大明神」です。成功者となれる、試験に合格するというご利益があります。
「兵吉大神」です。医者いらずの神様で、「兵吉」という翁が98歳まで一度も医者にかかわらず元気で人生を全うしたため「兵吉大神」としてお祀りされたそうです。
稲荷塚
ここの「稲荷塚」は「中臣十三塚古墳群」の一つです。下の画像にも「中臣群集墳跡」と石票があります。
稲荷塚古墳は六世紀のもので、古墳に神社が建立された形になってます。ここの看板には五世紀と書かれていますが、表の駒札(京都市のやつ)には六世紀と書かれていました。
この鳥居はアメリカの富豪と結婚して当時有名になった芸妓の「モルガンお雪」らの四姉妹の名前が刻まれています。
古墳全体が神社の集合体のようになっています。
「女性の玉の輿・良縁・出世祈願」の「ひょうたん大神」です。ここですよ!ここ!
女性の皆さん、ぜひともお詣りして、玉の輿を手に入れてください!
近代史上最高の玉の輿に乗り、「日本のシンデレラ」と騒がれたモルガンお雪が当神社で特に新興した神様。家業の祇園加藤楼で芸妓として働いていた雪(ゆき)は財閥のモルガン氏と結婚。アメリカの社交界でも評判となり日本の女性の地位を高めた女性といわれました。
お雪さんが当時いつも所持していた
ひょうたんお守り授与
と書かれています。
すごいひょうたんです。
ここは絶対外せませんね。
稲荷塚の頂上で一番の中心になっている「五社稲荷大神」です。
立派な石の神額です。
「五社稲荷大神」の祠です。子孫繁栄・家内安全のご利益があります。
こちらは「五社稲荷大神」の隣にある「稲荷大神」です。
病気平癒・健康・家内安全のご利益があります。
折繁大明神・折光大明神・折若大明神・菊一大明神と並んで祀られています。目上の引き立てを得る、評判向上のご利益があります。
福一大明神・富士春大明神・春崎大明神・玉光大明神・玉重大明神そして、金森大明神と並んでいます。福一大明神~玉重大明神は男子のお客を呼び寄せる、また悪縁を断ち切るご利益があり、金森大明神は女性のお客を呼び寄せるご利益があるそうです。冒頭に書いたように、「ご利益 大集合!」の神社です。
女性のためのご利益がいっぱいの「折上稲荷神社」です。是非ともお詣りしていただきたいですよ。キーワードは「玉の輿・良縁・出世・健康長命」ですから、良いことづくめ。ただし、「はたらく女性の...」とあるのもお忘れなく。お仕事されてる方、一度訪れてみて下さいね。
アクセス
- 京都市営地下鉄東西線「椥辻」下車、徒歩15分
- 京阪バス「折上神社前」下車、徒歩3分