ハイキングは楽しい
「明智越え」も3回目ですね。あとは下るのみです。気が楽です。
前回は眺望のいいところでお昼ご飯を食べたところまででした。時間は12時過ぎ。満腹で心豊かになり、歩みを進めます。本能寺まで道半ば。
出発するとすぐ道は下り坂です。気持ちいいぐらいに山を下がっていきます。
高圧電線の鉄塔と砂防ダムが写っていますが、砂防ダムのあたりが「水尾」の集落があるところです。「柚子の里」と呼ばれており、民宿などでは柚子風呂などが有名です。
手作り感一杯の標識が出てきました。こういうのがあると親しみを感じますね。
まだ周りの山々と高さは変わりません。徐々に下っています。
亀岡方面もまだ見えています。篠町の集落と奥の方には京都縦貫道の橋脚が見えています。
矢印に従って、「保津峡駅」を目指します。
「水尾」の集落がはっきりと見えてきました。どんどん下っています。
で、ここでも倒木多数。
下り道もけっこう荒れていますね。すんごい下りが続きます。
でっかい鉄塔が見えてきました。
今降りてきた道を振り返ってみます。すごい傾斜でしょ。表面が固まっているので、ずるずると滑るように降りてきました。これを登るのは大変ですよ。下りでよかった。
もうまさに鉄塔ですね。
なんと、周りにフェンスもありません。ええんですか、こんなんで。「登るな」と書かれていますし、登れないように「返し」はされているのですが、登ろうと思えば割合簡単に登れますよ。
お隣の鉄塔。
下から見上げると… この上に登って仕事をするのはちょっと嫌ですね。電力会社の人には脱帽です。
真下から。こんな写真はめったにとることができません。貴重な体験です。
ありがとうございました。来る日も来る日もここで頑張っているんですね。雨が降ろうが風が吹こうが雷が落ちようが…
さて、「水尾」の集落に近づいてきました。家々がよく見えます。
だいぶんと高度が下がってきたのか「しだ」が生い茂っています。
道はガレ場が続きます。たぶん雨が降るとこの道沿いに濁流が押し寄せるんでしょうね。ボコボコにほれていて、下るのも気を付けないと足を痛めそうなほどの段差になっています。写真ではなかなか表現できていないですが、ちょっと気が引けるほどの下り道です。
もちろん登るのはそれ以上に勘弁ですよ。
赤茶色の粘土質の地形が出てきました。
雨上がりはちょっと怖いですね。うっひゃーと叫びながら転がり落ちるように下っていきます。
耳を澄ますと、川のせせらぎが聞こえます。やっと下りの傾斜が緩やかになりました。
そろそろ出口が近いですね。「丹波散策の道」というのがあるんですね。
杉林の中を進みます。杉の枯葉は踏みしめると柔らかいですね。
辺りはとても静かで、かすかな川のせせらぎと、地面の落ち葉や枝を踏みしめる音だけが聞こえます。
少し雲が出てきたようで薄曇りになってきました。あまり日焼けせずに済みそうです。
川に出ました。細い橋を渡ります。両側に手すりもありません。
橋のたもとには標識があります。保津峡駅は右方向です。先ほど見えていた「水尾」の集落は左方向です。「明智越え」と呼ばれるところはここまですね。やっと肥えることができましたよ。ちょっと感激です。
道にも新しい標識がありますね。「JR保津峡駅」を目指しましょう。
まだ水は冷たそうです。夏に涼しくてはちょうど良い水場になりそうですね。
先ほど渡った橋の写真です。だいぶんと高さがあるでしょ。
川沿いの杉林を歩きます。この道は、嵯峨の清滝道から水尾を超えて、八木町の神吉へ続く道の旧道です。アスファルトの舗装が残っています。
新しい道が少し山手にできたので、こちらは林業用の車ぐらいしか通りません。
とても高い杉の林です。歩いていると、とっても涼しいです。
いきなり壁が出てきました。壁の上は新しい道です。
ガードレールの上にも杉の林が続きます。
白いきれいな花が咲いています。
野生のエゴノキかな。ハクウンボクかな。あまり詳しくないのでわかりません。
旧道から新道に合流しました。大学生?のグループが休憩してました。
さて、そのまま「保津峡駅」を目指して歩きます。
山の中の一本道です。車もほぼ通りません。
右下には川が一緒に流れています。
左手はむき出しの岩肌です。むかし「ブラタモリ」で保津峡辺りの断層のことをやってましたね。
途中、「保津峡ハイキングコース」と書かれた看板が出てきました。「請田神社」を経由して「保津町」までの道が描かれています。
その横には、人も通れそうにないような細い細い道が川の方に降りて行ってます。この道ですか? と不安になるほどの状態ですよ。
で、その横にはご丁寧に「この先(ハイキングコース)通行止」の看板があります。たぶんつながってはいるんでしょうけど、整備が追っつかないので荒れ放題になっているのだと思われます。「事故が発生しても一切責任を負いません。」ここを強調したいのでしょう。当然ながら山に入るのはすべて自己責任です。
ま、そちらに行ってるほど時間もないので、緑を見ながら「保津峡駅」を目指します。
山の斜面にはたくさん倒木が見えます。あちこちで土砂崩れがあったのでしょうけど、どうしようもないので、ほったらかしなんでしょうね。
木陰の涼しい道を歩き続けます。なだらかな下りなので、とても歩きやすいですね。
ずっとこんな道なら、何時間も歩けますよ。光秀もここを通っていったのでしょうね。
なんとまあ古い道路標識が出てきました。文字が剥げてしまっています。
「保津峡駅」につながる橋が見えてきました。
「保津峡駅」は嵯峨の鳥居本と水尾の郷のほぼ中間地点なんですね。
「トロッコ保津峡駅(旧保津峡駅)」も歩いていけます。また今度行きましょうかね。
橋を渡って「保津峡駅」に向かいます。
駅が見えたのですが、あれまぁ本数の少ない電車が今来てます。当然、間に合いません。
しゃあないので、周りの景色をよく見ながらゆっくり行きますよ。
「保津峡駅」のロータリーまで来ました。
到着。何とも微妙な駅の看板。当然無人駅です。
がらがら。誰もいません。
けっこう長いホームですよ。私は毎日、通勤でここを通っているのですが、ここで降りるということはありませんね。
反対側に電車が来ました。普通京都行き4両編成です。
駅のホームから、トロッコ列車が見えます。
その下の保津川には保津川下りの船が来ましたよ。もう少し手前に来てから写真を撮りたかったのですが、ちょうど電車が来てしまいました。乗り遅れると次の電車まで、だいぶんと待たなければいけないので、そそくさと乗り込みます。
帰りの電車は日曜日の1時半ごろの電車でしたけど、ガラガラもいいところで、お客さんが一両に10人も乗っていませんでした。みんな嵯峨嵐山で降りてしまうんでしょうね。
今日は以前から気になっていた「明智越え」を歩くことができたので大変満足です。前情報では「家族向けのハイキングコース」ということでしたが、倒木がけっこうあって、冒険体験ができたので面白かったですよ。亀岡側の登り口から、保津峡側の登り口まで、休憩時間を入れなければ約2時間のコースです。両登り口からは少し険しい登り道が続くのですが、その他は山の稜線を歩くなだらかなコースなので、そんなに疲労困憊するということはないと思います。
明智光秀が本能寺を目指した明智越え、ここ一発の大勝負に出たときの心境って、どんなんだったでしょうね。興味がある方は、自分が光秀だったらと思いを巡らせながら、2時間のトリップを楽しんでみてください。
アクセス
- JR嵯峨野線「亀岡」駅より徒歩約30分で「明智越え」の登り口につきます。