静かな嵯峨の地
先日、「三条通り」沿いの「斎宮神社」を紹介しましtが、そこからもう少し西の方に歩いていきます。
で、いきなり道の北側に出現するのが…
「車折(くるまざき)神社」の鳥居です。何とまあ、きらびやかで立派な鳥居だこと。今回「車折神社」はちょっとパスして、もう少し西の方まで歩きます。
「車折神社」はそのうち紹介しますけど、どちらかというとガイドブックに載っていることが多いので、「ガイドブックに載らない京都」としてはちょっと躊躇してしまいます。
もう少し歩くと、三条通りの南側の橋のたもとに石票と駒札が建てられています。
石票には「神明(しんめい)神社」とあります。この橋は「西高瀬川」に架かる「神明橋」です。
駒札には「斎明(さいめい)神社」とあります。「斎明神社」が正式名称で「神明神社」が通称だそうです。
「三条通り」から少し南に入るとすぐに境内です。
夏はこの「森」が良いですね。「鎮守の森」という雰囲気満点で、とても涼しいです。
入り口です。正面にあるのは末社で、本殿は鳥居をくぐって右側にあります。
駒札やWebの資料によれば、ここは貞観元年(859年)に「伊勢齋王」に卜定された文徳天皇皇女の「恬子(てんし)内親王」が嵯峨嵐山の野宮に篭られた時に「天照皇大神」を祀って潔斎した旧跡なのだそうです。
その史実に因んで康永3年(1344年)に天龍寺の塔頭である慈済院の仏慈和尚によって鎮守社として創建されました。
現在の本殿は明和8年(1771年)に建てられたものです。
この「恬子内親王」は「伊瀬物語」の第69段「狩りの使ひ」のなかで、在原業平がモデルとされる「男」との禁断の恋を繰り広げる斎宮のモデルだとも言われています。
手水舎です。
ポンプ式の井戸かと思いましたが、残念ながら水は出ませんでした。
江戸時代末の創建とみられている檜皮葺の「拝殿」です。
本殿です。
うまく写真が撮れていませんが、京都市内ではあまりない「神明造」です。「本殿」は「拝殿」と共に、「京都市登録有形文化財」に指定されています。
立派な造りですね。
明治39年8月に奉納された、「御鬮(おみくじ)」の内容なのですが、運勢と共に和歌が書かれています。
入り口正面に見えていた末社です。
写真の左から、稲荷神社、愛宕神社、八坂神社、天満宮が祀られています。
朝から暑いですが、木陰はとても気持ちいいです。
拝殿に腰かけてゆっくりとさせていただいたのですが、今年初めて蚊に刺されました。一発目っていうのは、とってもかゆくて刺し口が大きく残り、後々まで治りません。毎年のことなんですけど、つらいですね。
三条通りも西の端の方になると、とってものんびりとした風景に出会えます。渡月橋からも近いので散策してみてください。
アクセス
- 京都市バス「下嵯峨」下車、徒歩3分