近づけない とほほ
またまた古墳の紹介です。
今回は右京区嵯峨野にある「千代ノ道古墳」です。このあたりは「千代ノ道町」という地名です。
「千代ノ道」っていい名前ですよね、趣があって。歴史観光の道として「千代の古道(ふるみち)」という名前の道があるのですが、そこからは少し離れています。
こちらが「千代の古道」に架かる「千代ノ道橋」です。川は「西高瀬川」です。なんかややこしいですね。
ここからもう少し南西に行ったところに「千代ノ道古墳」があります。今日現在、GoogleMapには「千代ノ道古墳」が載ってませんので、目印になるのは「フレスコ嵯峨野店」です。
その北側に駐車場があるのですが、その真ん中に「千代ノ道古墳」があります。
なんか駐車場と駐車場に囲まれた囲繞地になってますね。
周りの駐車場などは私有地でしょうから、道から写真を撮ってます。東側から「千代ノ道古墳」を見ています。
「千代ノ道古墳」は円墳径16m、高2.5mの円墳で横穴式石室があります。ただし元々は方墳であった可能性もあるそうです。Webには横穴式石室が露出しているとの記述もありましたが、草に覆われていて確認できません。
たぶん「千代ノ道古墳」自体も私有地なんでしょうね。先ほどの反対側の道に来ました。南西方向から見ています。
近づくこともできません。この古墳もそのうち破壊されてなくなってしまうのでしょうか。そうなると、とっても残念ですよ。
「千代ノ道古墳」は昭和63年(1988年)に発掘調査が実施されています。発掘調査では奈良時代から平安時代の焼土塊、鉱滓を含む土壙や建物跡、井戸などが確認されています。「千代ノ道古墳」の周辺には桓武天皇の第3皇子である「葛原親王(かずらわらしんのう)」の高田別業がありました。また後に当時の定額寺であった「平等寺」となっています。「千代ノ道古墳」は平地にある古墳としては規模が小さく、一応円墳となってますが、円形ではなく方形に近いことなども考えると、「平等寺」の遺構、あるいは古墓となっていたのかもしれません。
嵯峨野にはたくさんの古墳がありますので、古墳を見て回るというのも楽しいかもしれませんね。これからの秋の涼しい時期は、歩いて回るととても気持ちのいい嵯峨野です。丸太町通りよりも北側の山に近いところなんか最高ですよ。
アクセス
- 京都市バス「帷子ノ辻」下車、徒歩10分
下記地図の「フレスコ嵯峨野店」の北側です。