八咫烏(やたがらす)
今日はちょっと変わったご利益のある神社を紹介します。
なんと「航空安全」のご利益がある神社です。飛行機に良く乗る方必見の神社ですよ。
残念ながら、私はめったに乗りませんけど。ご縁がありませんね。
訪れたのは「久我神社」。京都市北区の紫竹(しちく)にある神社です。同じ漢字の「久我神社」というのが伏見区の久我にあるんですが、読み方が異なります。
北区にある今回の神社が「くが」神社で、伏見区にあるのが「こが」神社です。同じ京都でも読み方が違うんですよね。
とりあえず行ってみましょう。
私は、「大宮交通公園」から「玄以(げんい)通り」を歩いて行きました。
もうじき「大宮通り」というところで、「玄以通り」の南の方に森のような木々が見えました。多分あれでしょう。通りを渡って行ってみましょう。
お、鳥居が見えました。間違いなく神社です。
なぜか神社の前だけ道が広くなってますよ。
やってきました「久我神社」です。なんか、軽トラが何とも言えないほのぼのしさを醸し出しています。
「久我神社」の石票です。
駒札には「八咫烏 航空 交通 安全守護」とあります。
京都市が建てた「久我神社」の案内書きです。
さて、境内に入りましょう。軽トラのあるところは、よく見ると「拝殿」のようです。どうも工事中なのですが、昨年の台風の影響なのでしょうか。
昔、この辺りには「大宮の森」と言われる大きな森が広がっていたそうです。今は境内だけになりましたが、巨木が残っています。
社務所と手水舎が合体してます。
この井戸、使われているのかなぁ。それとも水道かなぁ。
「二葉葵(ふたばあおい)」です。
境内に残る御神木の切株。
樹齢が600年はあったであろうと思われるケヤキの木です。
工事中の拝殿から本殿を拝みます。
工事用のシートで覆われているのですが、この暗さは良い雰囲気を出してますよ。
「航空安全」と書かれた絵馬。字の青がまぶしいです。
「十二社順拝 永楽講」と書かれた絵馬。
ご祭神は「賀茂建角身命 (かもたけつぬみのみこと)」です。
「賀茂建角身命 」は「賀茂県主(賀茂氏)」の祖神と言われています。「上賀茂神社」のご祭神である「賀茂別雷命(かもわけいかづちのみこと)」の祖父にあたり、「神武天皇」の東征で先導した「八咫烏(やたがらす)」と同一視されています。なので、表の駒札にも「八咫烏」と書かれていたのですね。
「八咫烏」とは、「素盞鳴尊(すさのおのみこと)」のお仕えで、日本を統一した「神武天皇」を、大和の橿原まで先導したという神武東征の故事に習い、「導きの神」として篤い信仰があります。「八咫」とは大きく広いという意味であり、「八咫烏」は太陽の化身です。天・地・人をあらわす三本の足があります。
「八咫烏」が祀られているので、道案内から道中の安全を守るということで、「交通安全」「航空安全」のご利益が篤いと信仰されています。「烏」ですから、「航空安全」はご利益ありそうですね。
おっと、見落とすところでした。「上賀茂神社」の摂社の銘板もありました。
「本殿」を横から撮ってます。
美しいです。
私が入ってきたのと反対側(東側)の大宮通りにある入り口です。
「大宮通り」と名のつく通りですから、こちらが本当の入り口なのでしょうね。
東の鳥居のそばにある「久我神社」の石票です。石票に「史跡」とありますね。昔から境内は「大宮の森」と称されているのですが、敷地内には現在もその面影を伝えるケヤキの巨木もあり、ご由緒も古代豪族である「賀茂氏」の移住の伝承を伝えており、京都の歴史を明らかにする環境を良好に残しているとして、京都市指定史跡に指定されてます。
周囲の環境は変化していますが、境内には昔からの京都が残されています。市街からは少し離れていますが、北の方に来ることがあれば、ぜひ一度足を運んでいただきたい神社です。航空マニアの方も訪れてみてはいかがでしょうか。
アクセス
- 京都市バス「下竹殿町」下車、徒歩3分