苦節30年? やっと訪れられた赤目四十八滝
この秋に廻ったところで紹介していないところがいろいろとありますので、ちょっと京都を離れて紹介していきます。最初は三重県。新名神ができてから、三重県はとっても近くなりました。そんな三重県の観光名所「赤目四十八滝」からです。
大学生のころ、友人達とよくオートバイで日帰りツーリングに出ていた。その時、何回か目的地に上がったのが「赤目四十八滝」。「何回か」というのがミソ。
「なんか、滝がきれいなとこがあるで。」とツレ。「ほなそこ行こか。」とすぐに決定。ツーリング前の前情報は
- 「赤目四十八滝」という滝がいっぱいあるところがある。
- 滝がきれいな観光地。
- 京都からやと、滋賀県大津市の「瀬田の唐橋」から南に向かえば行ける。
とのことで、朝早く京都市内に集合です。当然30年前にはカーナビなんていう便利なものはありませんので、「ツーリングマップ」というガイド本を本屋さんで立ち読みして、「瀬田川」沿いに暫く南下し、山が近づいてきたら少し左寄りに走ればいい、ということだけ頭に入れてあります。「ま、有名な観光地やし、大きな交差点では標識で書いてあるやろ...」と、のんきに構えていました。
因果応報とはこのことで、当然たどり着けません。
1回目、山の中でウロウロ。ここはどこ?状態で、グルグルと回って昼ごろに「信楽」につきました。ま、まだ時間があるし、余裕余裕。とりあえず昼飯食おか。腹が膨れると「ちょっと、タヌキ見ていこか。」あちこちうろつき回って「信楽」てええとこやな、ほな帰ろか。「赤目四十八滝」はまた今度ということで...
2回目、「こんどこそ赤目四十八滝行くで。」もう少し「ツーリングマップ」を読み込んで、「信楽」の手前から山の中に入って「甲賀」を抜けて行くのが近道。ということを覚えました。勢いに乗って2回目の挑戦。信楽近辺に来ると、「伊賀」と「甲賀」の区別がつかなくなって「伊賀上野」到着。「伊賀上野城見ていこか。なんか忍者がどうたらこうたらて、面白そうやで。」つーことで、みんなで伊賀上野散策。「伊賀上野」ててええとこやな、ほな帰ろか。「赤目四十八滝」はまた今度ということで...
で、教訓として「赤目四十発滝」はなかなかたどり着けないミステリーな所という、勝手な印象を持ってしまい、その後ツーリングの候補地に上がることがありませんでした。
あれから30年以上がたち、今回、とうとう(カーナビの力を借りて)「赤目四十八滝」に到着できたので、せっかくですから紹介しましょう。
9月19日(土)
コロナも少しましになった9月半ば、「暫くどっこも行ってへんし、日帰りでどっか行こか。」とWebをちらちら見てました。ホントは8月末に四国に行っていたのに、終わってしまうと意識の外に追いやられてしまい、「どこも行ってへん、コロナで息が詰まる。」と勝手なもの。
その時、ふと目に留まったのが「赤目四十八滝」。昔の記憶がフラッシュバックして「そういえばここ、結局行けへんかったなぁ。」と。30年たつけど行ってみるか、ということで朝一番に車で出発。カーナビのおかげで、難なく到着。あの苦労はなんやったんや?と自己嫌悪。
ま、そんなことはさておき、散策開始です。GoToトラベルは始まってますが、そんなに多くの観光客が来ている気配もなく、「赤目四十八滝」は比較的ガラガラでゆったりと回れました。
一番奥の駐車場に車を停めて、看板を見ます。一番奥の滝まで90分と書かれていますね。
「じゃんじゃの水」だって。
おお、オオサンショウウオですね。小学校の頃、大雨の後にうちの近所で見たことがあります。
ま、朝早いこともあってガラガラですわな。
詳しい看板が出てきました。
「赤目四十八滝」の入り口はこの「サンショウウオセンター」です。中にはサンショウウオに関する展示があるのですが、行きしにはパス。帰ってきたらゆっくり見ましょう。
おお、川が渓流らしくなってきましたよ。
まずは最初の滝「行者滝」です。「四十八」あるのかなぁ?
一つ一つ紹介していると日が暮れそうなので、多くは割愛。
橋を渡ったりしながら滝を見て進みます。
2,3日前から雨が降ったりやんだりでしたが、そんなに流量は多くありません。
お、なんか光がさしている滝が見えてきました。「赤目五瀑」と呼ばれる5つの主要な滝の一つである「不動滝」です。
雰囲気が盛り上がってきましたよ。
あれ?牛がいます。唐突ですな。
「赤目四十八滝」」の良いところは、橋や岩壁沿いの通路があって、立体的に滝を見ることができることです。上の画像は橋の上から滝を見下ろしています。
きれいですね。これだけ規模の大きい滝は京都では見られません。
ほんとに見入ってしまいます。なかなか神秘的です。
岩壁の上の通路から下の渓流を見下ろしています。
色々な姿の滝があります。
滝と滝の間はとても穏やかな流れです。
魚、いっぱいいそうな感じ。でも、さっきの滝は上れるのかな?
昨日は少し雨が降ったので、緑がとてもきれいです。
今は青もみじですが、紅葉のシーズには真っ赤に染まり、観光客でごった返すようです。サンショウウオセンターにあったポスターも紅葉の時期のモノばかりでした。
こんな渓流が続いているんですから、夏はとても涼しいでしょうね。
滝だけではなく色々な風景があって、自然写真撮るにはもってこいです。
躍動感のある滝。
私はこういう風景が大好きです。へたくそですが、悦に浸って撮ってます。
そういえば、川が合流しているところってなかったような気がします。上のように横からチョロチョロと流れ込んでるところはあったんですけど、大々的な合流点はなかったです。
岩場。苔の緑がとてもきれいです。雨上がりでよかったです。
なんやかやで、千手茶屋まで来ました。たいていの人はこの辺りで満足して折り返していくようです。
「赤目五瀑」の一つ「千手滝」です。
さすがにきれいな滝ですね。落差はあんまりないですけど、バランスがいい感じです。
で、私はここで折り返すわけもなく、最終地点の「岩窟滝」(徒歩90分)まで行きますよ。せっかく来たのですから30年前の雪辱を晴らします。
なんかありますので登ってみます。
「護摩窟」だそうです。そういえば「赤目四十八滝」は忍者の修行場だったそうですね。ここへ来て初めて知りました。
「赤目五瀑」の一つ「布曳滝」です。
こんな風に真横は絶壁になっているので少し迂回します。
やはは、楽しいですよ。手すりが古くて、もたれたりしたらそのまま一緒に落ちていきそうな雰囲気なんですけど。なんかドキドキします。
散策路も細いところが多くなってきました。
また、なんか登るようですね。
どんどんと「秘境感」が高まってきます。もうほとんど人がいません。
「陰陽滝」まで来ました。
どこでも水は豊富です。
看板の地図によると、もう少し進んだあたりが全行程の半分ぐらいになるようです。ここから奥に滝がたくさんあるようですね。でも時間的にはここからの方が短いですよ。歩きやすいっていうことかな...
ま、とりあえず、ずいずいと邁進します。
『番外編 三重県 赤目四十八滝 その2』 ⇓
アクセス
- 名阪国道「針IC」より車で30分程度
- 名阪国道「上野IC]より車で40分程度