困った時の神頼み
さて、今回はちょっと変わった神様のいらっしゃる神社です。
古来から、日本には八百万(やおよろず)の神様がいらっしゃって、我々日本の平和を守り、日本人の生活を護っていただいているとのこと。
今の人口が1億2千万人だとすると、
1億2千万 ÷ 8百万 = 15
で、だいたい日本人15人に一柱、神様がついてくださってることになります。
世界を見渡してもこれだけ手厚く庇護を受けられる国はなかなかないのではないでしょうか。一神教だとなかなか順番が回って来ませんね。なにをやってもハズレばっかりの私なんかは、それこそ一生順番は巡ってこないでしょう。
日本に生まれてきて良かったですよ。捨てる神あれば拾う神ありで、私みたいなハズレもんでも少しは願いがかないそうな気がします。
ま、そんなことは本筋とは全然関係がないんですが、今回は八百万の神様の中でちょっと変わった神様のいらっしゃる神社です。
少し前に亀岡市旭町の「松尾神社」を紹介しました。光秀公の丹波平定時にも戦火を免れた古い神社ですが、「旭町」には他にも古くからの神社が鎮座しています。
それが今回の「梅田神社」です。
関西の人なら「大阪?」って言いそうですけど、大阪の梅田とは全然関係がありません。
Webで調べると、「北条時頼」が諸国巡行の時に、当地出身の家臣を伴い「印地(いじ)村」鎮守社に参拝して「梅田神社」の称号を奉献したと伝わるそうです。
私が「梅田神社」に訪れたのは今年の2月です。
「梅田神社」にやってきました。明確な駐車場はありませんが、お祭りなどの神事のときでなければ周りに少しスペースがあるので車を停めて参詣させていただくぐらいは邪魔にならないと思います。(マナーを守ってくださいね。)
境内の入り口には立派な鳥居があります。
金の神額。
で、鳥居をくぐると、木が倒れかかっていますよ。台風の影響かな?
と思ったら、ちゃんと支えられているんですね。昔からこの形だった模様。んで、駒札に...
亀岡の名木 六、
梅田神社のムロノキ
樹種ーネズ・・・ひのき科
常緑低木まれに高木。やせ地や湿地に生え、生長は遅くまれに大木となるが、これだけの大木は極めて珍しい。一般に用いられる名前はネズでネズミサシ、ムロ、ムロノキらはネズの異名とされている。ネズとは、この枝をネズミの通り道におくと葉がネズミを刺し、そのうちネズミがいなくなるところから「ね居ず」が転訛してネズになったといわれている。岩手県以南の日本・朝鮮半島・中国に分布する。
ほ~ん、ですよ。極めて珍しい木だそうですよ。本体の立の幹の方は枯れかけているようですが、この斜めになった方はまだまだ元気な様子。
亀岡の名木 五十六、
梅田神社のケヤキ
樹種ーケヤキ・・・ニレ科落葉高木。北海道を除く日本・朝鮮半島・中国に分布する温帯から暖帯の植物。山地や山麓の川岸に生え、社寺の境内にもよく植えられる。日本ではケヤキに「欅」の字をあてるが、中国では「欅」は別の植物(クルミ科のカンポウフウ)を指す。昔から重要な木材で建築、家具、器具、船舶、車両、薪炭に利用され、桃山時代から江戸時代にかけては、寺社の建材に用いられたという。このケヤキは亀岡市内最大の見事な老大木である。
またまた、ほ~ん、である。
でもイカンでしょ。「。」が一番上にきてるで。なにで文書作ったんやろ。
でも、「梅田神社」を訪れた今は冬。残念ながら老大木も落葉して、ほんがらになってます。でもでっかいですよね。
「梅田神社」の案内書きがありました。
梅田神社(旭町印地)
本殿:重要文化財当社は祭神に天児屋根命(あめのこやねのみこと)をまつり、和銅二年(七〇九)の創建と伝える。室町時代には、丹波守護細川氏の崇敬があつく、細川勝元は宝徳二年(一四五〇)に神領地を寄進し、境内地とともに赦免地にしたという。
社伝は一間社流造、檜皮葺の建物で、建武五年(一三三八)に造営された。長禄三年(一四五九)の修理を始め、当社には葺替等の修理に関する棟札が多く伝わり、社伝にかける人々のあつい想いがしのばれる。
境内には大変珍しい榁の古木がある。
また、社伝横の宝篋印塔は、「イボの神様」として信仰され、宝篋印塔のくぼみに米粒を供え、そこでできた米の汁をイボにつけると不思議とイボがとれるという。
とのことで、本社の「天児屋根命」にもお詣りさせていただきますが、やっぱり気になるのは「イボ神様」。八百万ですからいろいろな神様がいらっしゃるんでしょうけど、「イボ」の神様とはちょっと珍しいですよ。
ではでは、参拝させていただきます。
まずは拝殿です。
本殿は一段高いところに鎮座してます。
きれいな造形です。
コロナ禍ですが、がらがらのヒモ、付いてますね。
ちょっと中は写りませんでした。
こちらは摂社の「弁財天社」。
同じく摂社の「事代主社」です。
この深いカーブが何とも言えませんね。
「イボ神様」にお詣りしましょう。
こちらのようです。
向かって右側は「大黒社」です。
左側は「薬師堂」です。
中には薬師さんが見えます。
そしてこちらが「イボ神様」。
私はイボができたことがないので、残念ながら御利益には預かれませんが、イボでお困りの皆様、コメの汁ができるまでには時間がかかるかもしれませんが、医者でダメなら神頼みです。一度お詣りされてみてはいかがでしょうか。
アクセス
- 京阪京都交通「山階公民館前」下車、徒歩10分ほど
- 京都縦貫道「八木東IC」より車で12分程度