世の中は4連休。わしだけ5連休。やたっ!
またまた暴挙をしてしまいました。
オリンピックのおかげで日本中が4連休となった7月(土曜出勤の人ごめんなさい)、こともあろうか21日(水)に有給休暇を取ってしまいました...
そらもう、ヒンシュクもんの最たるやつで、肩身の狭いことといったらありません。
でも、やっぱ、取ったもん勝ちですよね。
あとさき考えずに、一足早く連休突入です。
で、なんでまたこんな時に有給を取ったのかというと、人が少ない時にとある山に登りたかったのですよ。
その山は 「愛宕山」。
もうこのBlogで何回も登場してますね。読者の方々も、「またか。」「ネタ切れか。」「こいつ愛宕フェチか。」とあきれてらっしゃるかもしれませんが、私にはどうしても完遂しないといけない使命があるのです。
それが「中山再次郎像跡」を探すこと。
で、表題の「怒涛の 4+1連休 第1弾! 『中山再次郎像跡を探せ!』」となったわけです。
んで、「中山再次郎」ってだれ?
私も詳しく知りません。(キッパリ)
「んじゃあ、なんでわざわざそんな銅像の跡を探すの? しかも”跡”。なんで銅像本体じゃなくて”跡”なの?」と疑問に思われることでしょう。
そこで、この有給を取らせる原動力になった画像を紹介しましょう。
これです。旧愛宕スキー場跡の下に『中山再次郎像跡』の文字。
この「旧愛宕スキー場跡」は何度となく訪れているのですが、「中山再次郎像跡」はいまだ発見に至っていません。
Webを見ていると画像が上がっているのでどこかには存在するのですが、「見つからなかった。」という人も多く、見つけた人も「なかなかわからなかった。」とのことなので、「ガイドブックに載らない京都」としては、なんとしてでも見つけださなくてはいけません。
つーことで、変な闘志に火がついて、真夏の炎天下、霊峰「愛宕山」に挑むこととなりました。
手抜き
でね、「登ること」が目的ではなくて「探すこと」が目的になった瞬間、こそこそと「手抜き」をすることにしました。
京阪京都交通のバスで「樒原」まで行ったろ。
いやね、清滝から登ってもいいんですよ。保津峡から登ってもいいんですよ。水尾の郷から登ってもいいんですよ。でもね...
言い訳の数々
⇓
「あくまでも探しに行くのが目的」
「コロナ感染対策で人の少ないところを選ぶ」
「熱中症対策で午後は炎天下で活動はしない」
本音
⇓
「あつい」
「しんどい」
「やっぱ、楽、エンジンついてるのさいこー」
ということで、JR嵯峨野線「八木駅」で下車して京阪京都交通「原」行きのバスで、終点の「原」(樒原)までやって来ました。
このあたりは標高が450mほどあるので、愛宕山の頂上付近の900mとの差が450m。
にんまり。そんなに登らなくていいので病み付きになりそうです。
やってきました、「樒原」の登り口。
実は23日(金)から「愛宕千日詣」がはじまるのです。なので、人が増える前に何とか遂行したかったのですよ。
さて、やっと山道です。少し石がありますが、やわらかい土の感触。これですよ、これ。
ほんでもって、この青空。清々しいとはこのこと。
加えて緑が日の光に輝いています。来てよかった~!
やっぱり暑い
でもね、山の下の方はまだ気温が高めなんですよ。
そら、京都市内に比べると雲泥の差なんですけども、荷物を背負って登っていると、こたえます。
最初は、ポタポタだった汗が、滝のようにジャージャーながれて、もうすでにT-シャツはドボドボ、汗拭きタオルもボトボトになってます。
で、30分ほど登ったところで小休止。なんせこの道は急こう配なので、短距離で上がれるのですがアキレス腱が持ちません。
ええ景色じゃあ! ちょっと霞んでますけども、これだけ遠くまで見えたら文句なし。
さて、また緑を見ながら出発しましょう。
「亀岡市」の最高地点。
車のわだちがあるでしょ。
「神明峠」からの道が合流しているところまで来ました。
植生が変わります。
カンカン照り...
ブラタモリの影響か、最近は石に興味を持ち出しましたよ。
おお、見えてきた。「旧愛宕スキー場跡」は、あのこんもりとした山頂の向こう側斜面です。
京都市内が少し見えるようになってきました。
亀岡市内です。
いままで、この道を何回か通ってますが、こんな標識があったとは知りませんでした。
この杉林の向こう側です。山頂の周りを巻くようにして杉林の中を通り、反対側に廻り込みます。
この景色ともしばしお別れ。
しかし天気良すぎですね。この辺りで800数十mの高さがあるので気温は低めですが、直射日光は射すような日差しです。
杉林突入。日陰は涼しくてサイコー。 来てよかったー。
苔にスポットライトのように日が射しています。
なんか別世界。
とかなんとか、いろんなものに興味を示しながら登ってきましたが、やっと目的地到着です。「旧愛宕スキー場跡」の入り口につきました。
今回は、なんとしてでも「中山再次郎像跡」を発見して帰ります。
それ! 捜索開始!
ジープ道からそれてスキー場跡の方に上がってきました。
中山再次郎像跡や~い! どこや~!
見つからんぞ~~!
ちょっと、セミ撮影。
ヒグラシですね。
スキー場跡といっても、閉鎖後70数年が経ってますので、原っぱではなくほぼ林に近い状態です。
どこや~?
ずいずいずい。
行けども、さまよえども、木、木、木。
どこや~? 30分ほど経過...
見つからんぞ~。 しかし日差しがきつい。 気温は涼し目なのでいいのですが...
もう、1時間近くたつぞ~。 そろそろ見つかってくれよ~。
と、諦めかけたころ... 何かある!!
あった! あった! あった! やたっ! やたっ!
旧愛宕スキー場跡
愛宕神社の当時の広報誌によると「(神社の)裏へ廻れば約五町にりて愛宕スキー場あり、愛宕電鉄の経営で公表五萬坪、京都市が持つ唯一の大スキー場で、冬季積雪期にはスキーヤーで混雑する」(「阿多古」第2号・昭和11月号)と記述されている。
このスキー場は、昭和3年、旧制京都府立第二中学校(現京都府立鳥羽高校)の中山再次郎初代校長によって拓かれた。同校長は教育者としてスポーツ振興による青少年の心身の鍛錬に力を注がれ、伊吹山を始め、関西のスキー場開拓者として輝かしい足跡を残された。
丹波側の斜面で高度もあり雪質も良く、先駆者たらんとする登山・スキー愛好者たちや学生に人気のあるゲレンデであったが、戦争の結果、鉄材の供出により愛宕鉄道の廃止(昭和19年)につれて、自然閉鎖となった。
中山校長の胸像も供出され、今は台座のみだが、写真と同じ胸像がここにあった。
京都愛宕研究会
「中山再次郎先生像」立派な胸像ですね。
中山再次郎 慶応3年(1867)ー昭和38年(1963) 享年96歳
福井藩の藩士の四男として生まれ、明治26年(1893)東京帝国大学国史科を卒業し、明治33年(1900)京都府立第二中学校初代校長に就任。
中山の胸像は、一体目は昭和6年(1931)に京都府立第二中学校の校長室に、二体目は昭和14年(1939)に枯れの古希を祝って美津濃と愛宕電鉄の協同により、ここ愛宕スキー場に、三体目は彼が逝去した翌年の昭和39年(1964)に伊吹山の三合目に、四体目は昭和40年(1965)に京都府立鳥羽高等学校の校庭に設置された。現存しているのは伊吹山の三合目と京都府立鳥羽高等学校との2体のみである。
「愛宕神社」のパンフレット。
「ゴタア」 ごたあ? 逆さか、「アタゴ」ですね。昭和の初めにしては人が多いですね。
やっと、見つけました。
長かったなぁ。 何回探したことか。
これで今回の目的達成です。 少しすっきりしました。
少し休憩してからジープ道の方まで戻ってきましたよ。
さて、これからどうするかな...今来た道を戻ってもバスが全然無いし...
ま、とりあえず「愛宕神社」の方に行ってみましょうか。
けっこうさまよって疲れました。日陰が涼しくて気持ちいいです。
温度計は持ってないですが体感的には22~23℃ぐらいの感じです。
やっぱ、山登りはやめられまへんなぁ。
裏参道の分かれ道。
今度は京都市内の景色がメインです。
暑そ~。 たぶん今日も最高気温は35,6℃になるでしょう。
「桂川」の蛇行。
ご神木のでっかい杉。
愛宕神社の境内に出てきました。
暑い時期なのでだ~れもいませんよ。市内にいたら暑すぎて山に登ろうなんて気が起こらないのかな。そえとも千日詣のときに登ろうとしてるのかな。
休憩所のベンチでパンをいただきます。だい好きな7-11の「りんごのデニッシュ」と焼きそばパンは外せません。
ま、ハラ膨れたのでとりあえず下山しましょうか。
「愛宕神社」の本社にはお詣りしませんでしたが、ここから感謝します。ありがとうございました。
さて、表参道をポチポチと下ります。
ほんとに人が少ないですね。 「黒門」まで来ましたが、ここまでに2人の人とすれ違っただけです。
登山時の西や北の斜面は涼し目でしたが、こちらの南や東の斜面は少し暑めです。
ここが最後の絶景地。亀岡市のサンガスタジアム。
「水尾別れ」の小屋まで来ましたよ。
カエデが青々としています。
「長坂峠(荒神峠)」の分かれ道。「黒門」からここまでも2人だけしかあってません。表参道はここまでにして、いつも通り「つつじ尾根」から帰りましょう。
このあと保津峡の駅まで行くのですが、こちらは一人も会いませんでした。
半分に割れたでっかい木。
ああ、森林浴。 気持ちいいです。
リラックスするなぁ。一人だけ5連休やと思うと余計に充実感。
「長坂峠」に到着。座って水分補給します。
さてここから「つつじ尾根」を歩きます。
どんどこ、どんどこ。
少々のアップダウンはありますが、基本下りです。
この時期、シダがきれいです。
少しセミの声が聞こえるぐらいでとても静かですね。
「長坂峠」から保津峡駅まで4,50分程度でしょうか。こんな感じの道がずっと続きます。
今来た方向を振り返ります。愛宕さんの雄姿。さて、最後の急坂を下りましょう。保津峡駅はすぐそこです。
坂の途中。保津峡駅が見えました。
下の府道に出ました。おつかれさま。あとはアスファルトの道です。
駅ロータリーまで来ました。
珍しく、駅員さんが舎内の点検をしているようです。他、お客さんの姿はありません。
お、京都行がホームに入ってきました。
私は亀岡方向です。
さすがに山頂に比べると暑いです。でも、目的達成で「中山再次郎像跡」を見つけられたので心ウキウキですよ。
さて、長い4+1連休は大満足で始まりました。 まだまだ遊べそうです。 でも新型コロナウィルスには絶対感染しないよう、用心には用心を重ねて残りの4日間も計画を練りましょう。続きをお楽しみに。
アクセス
- 旧愛宕スキー場跡 ぽちぽち登ってください。表参道からも、樒原からも行けます。