こっちにも出る! 「妖怪 そろばん小僧」
今度は「西光寺」のすぐ近く、というか、「いなかのお隣」というぐらいの距離にある「素盞嗚神社(すさのおじんじゃ)」です。「西光寺」から道沿いに少し山の中の方に進んだところです。
執筆時点ではGoogleMapに載ってません。参詣する方は「西光寺」を目印にしてきてください。(西別院町には大槻並長谷にも素戔嗚神社がありますのでお間違いの無いように。東別院町にもあります。)
「西光寺」に出たのは「そろばん坊主」でしたが、こちらは「そろばん小僧」。似ているようでもちょっと違いますね。同じ名前にしなかったというのは、この二つは違う妖怪ということでしょう。
で、西光寺のお隣なので、すぐに到着します。(隣接はしてません)
おおおお~~~~~。 で、出そう...こ、この雰囲気。 異様に静かです。(人里離れた山ん中ですから当然ですけど...)
道沿いに鳥居があります。デジカメ、けっこう明るく写ってますけど、実際の明るさは3割減ぐらいの感じですよ。昼なお薄暗い、さびしい森の中という感じです。
「素盞嗚神社」の神額です。
奥の方に本殿が見えます。行ってみましょう。 写真が全体的に白っぽいでしょ。デジカメ、明るさアゲアゲで撮ってるからこんな風になるんです。
鳥居と本殿の真ん中あたりに石で枠組みをされた広場があります。昔は拝殿があったのでしょうか。
この上が本殿です。
狛犬。やっぱりちょっと怖いですね。 おめー、何しに来たー? ああ-? って言われてるような雰囲気です。
こちらも。しっかりと神域を守っている印象です。
ゴクリと生つば飲み込みます。そろそろと石段上って行きます...
本殿前に来ましたよ。
これは梅の神紋? ちょっと違うかな。
中の方は暗くてよく見えません。
比較的しっかりとした建物です。
社殿も彫りの深い彫刻がなされています。
きれいです。
こちらも丹念に彫られています。
社伝の裏側。石垣が崩れていますよ。
社殿の正面。
この彫刻もいいですね。
反対側に廻りました。
こちらもきれいに彫られています。
「素盞嗚神社」は「承平年間(931~938)」に、「八坂神社」の末社として「多田満仲(源満仲)」が建立したと考えられています。しかし天正年間に社殿等が消失してしまい詳細は不明です。明治に入ってからも焼失しており、現在の社殿はその後に建てられた比較的新しいものだそうです。
さて、この「素盞嗚神社」には「そろばん小僧」という妖怪が出るそうです。それも毎夜1時。少年が現れてそろばん(算盤)の稽古を始めるのだそうです。これは「西光寺」の開山である「万安英種(ばんなんえいしゅ)」禅師が幼少の頃、深夜に人知れず勉学に励んでいた時の姿が現世に現れているのだということです。なので、こちらは「そろばん小僧」と呼ばれています。
昼なお薄暗い山の中。日中とはいえ一人でお詣りするには勇気がいります。当然だ~れもいませんし、物音ひとつ聞こえません。もう、ビビリまくりで腰が抜けそうです。
「西光寺」にしろ「素盞嗚神社」にしろ、そろばんがキーワードですね。この地域に何か関連があるのでしょうか。
本殿に向かって左手には摂社が鎮座しています。
委細不明。
「大市姫神」「若山作神」「大屋姫神」とあります。
「享保戊戌年」とありますね。享保3年(1718年)です。
300年以上前の灯籠です。
もうね、出ても全然おかしくないような雰囲気です。出ない方が不思議といったぐらい。そろそろと戻りましょう。
拝殿跡?の右手の方にも摂社が鎮座しています。
こちらも委細不明。
結局は何も出ないし、神秘的な体験もありませんでしたが、雰囲気は満点の神社です。怖がりなので、絶対に夜にはお詣りできません。昼間でよかった。
で、この近所にもう一ヵ所行ってみたい神社があるので足を延ばします。同じ西別院町ですが、「犬甘野」の「松尾神社」にお詣りしましょう。
アクセス
- 京都縦貫道「亀岡IC」より車で25分程度