恐怖! 今回はマジもんです
さて、お盆 特別企画第2弾です。
パッチもんの記事が多いこのBlogですが、今回だけはマジもん、恐怖で背筋が寒くなること請け合いです。
怖がりな方は、今回こそは読まない方がいいかもしれません。(最初から煽ってます)
暑い夏のこの時期に、皆さんを涼しくさせようと目論んでいるのですが、涼しいどころか冷や汗が出てる事態に直面するかもしれませんのであしからず。
で、今回ご紹介するのは、その名も恐ろしき「首塚大明神」。
「首塚」ですよ。 それも「鬼」の首。大江山の鬼である「酒呑童子」の首が埋まってます。
観光地なんかにある人寄せを狙ったものではなく、国道9号線から離れた、昼なお暗い老ノ坂峠の旧道にある由緒正しき神社です。
恐怖、3連続す!
んで、夜に詣でると雰囲気満点でBlog記事にはバッチリなんでしょうけども、小心者の私には夜なんか絶対に無理なので、一番怖くない朝に行きましたよ。
国道9号線老ノ坂峠。京都方面から来ると、トンネルの入り口の手前に小さな脇道があります。細い細い道で、まぁ、誰も曲がって入っていきません。
その小径に入ると、すぐに心霊スポットで有名な「モーテル サンリバー」の廃墟が道沿いにあります。もうこの横を通るだけで、ガクブルなんですけど、通り過ぎてどん突きまで進みます。対向車が来たらどちらかがバックして、すれ違えるところを探さないといけないようなとっても細い道です。
そのどん突きが旧山陰道。左手の方(京都方面)に進んでいきます。ずっと舗装された道が続いているのですが...
しばらく進むと、右手が「首塚大明神」です。
道沿いに鳥居があるので見落とすことはありません。本日は快晴の朝なので、上の画像のようにとってもはっきりと周囲が見えますが、うっそうとした林の中なので、天気の悪い日や夕方以降は心理的に敬遠されてしまいまいそうです。
立派な石の鳥居があり、石段が続いています。
「首塚大明神」と刻まれた石碑。
それでは階段上っていきましょう。当然人っ子一人いませんし、何の音も聞こえてきません。
森の中に入っていく感覚です。
石段が途切れると、山道のようになっています。
朝でよかった...
おお、この丘の上のようですね。
右下の方には社務所じゃないですけど、掃除や手入れに来た人たちが休憩できるような小屋があります。
この大木の間を通るというのも、ちょっと神秘的な感じ。
到着しました。「首塚大明神」の祠です。
弐の鳥居ですね。
しっかりとした石の神額。まぎれもなく「首塚大明神」です。
祠前の参の鳥居です。
こちらの神額も石でできてますが、何かしら薄っすらと影のようなものが浮かび上がりかけています。
やはりお酒が奉納されていますね。さすが酒呑童子。
祠の上には何やら分厚い木の板が掲げられています。
にしえは
鬼のかしら登(と)
以(い)ひけれど
いまは佛尓(に)
勝る首塚
「首塚大明神」の本社です。
ご神鏡です。だいぶんと古そうですがしっかり手入れがなされています。
由緒
平安時代初期(西暦八百年頃)丹波の国大江山に本拠を構えた酒呑童子が、京の都へ出て金銀財宝や婦女子をかどわかすなど、悪行の数々を行うので、人々の心に大きな不安を与えていた 天子(天皇)は源頼光等四天王に命じ酒呑童子とその一族を征伐するよう命じられた 源頼光等は大江山の千丈ヶ嶽に分け入り苦心の後 酒呑童子とその一族を征伐し酒呑童子の首級を証拠に京の都へ帰る途中この老の坂で休憩したが 道端の子安の地蔵尊が「鬼の首のような不浄なものは天使様のおられる都へ持ち行くことはならん」と云はれたが相模の国の足柄山で 熊と相撲を取ったという力持ちの坂田の金時が証拠の品だから都へ持って行くと言って酒呑童子の首を持ち上げようと力んだが ここまで持ってきた首が 急に持ち上がらなくなった そこで一行は止むを得ずこの場所に首を埋めて首塚をつくったと伝えられる 酒呑童子が源頼光に首を切られるとき 今までの罪を悔い これからは首から上に病をもつ人々を助けたい と言い残したと伝へられ 首塚大明神は首より上の病気に霊験があらたかである
昭和六十一年三月 宗教法人 首塚大明神社務所
毎年、4月15日に第例祭が行われているようです。
さて、ここまでは普通の神社の普通の参詣ですが、ここからが本番。
祠の裏側に廻りましょう。
祠の裏側が囲われています...
この囲いの中が「酒呑童子」の首塚のようです。
って、言いながら、今とっても不思議なことを発見しました。
囲いの前にカエルの像のような、置物のようなものが置かれているのですが...
ひい、ふう、みい... どう見ても5体ですよね。Webで見た写真では6体あったはずなんですけど...もう1体はどこへ消えたのでしょう? もしかして、どこかへ出かけた? 何の理由で?
おおおお、こわ。「首塚大明神」のカエルが1匹いない。なんかの予兆?
ああ、やだやだ。ごわいよううう。
ああ、上を見上げると、朝日が射してて、ちょっと安心。
やっぱり明るい日の光と青々とした緑の葉っぱは こころ落ち着くなぁ。
って... な、な、なんじゃあれは?
ううおおおおお!!! 「首塚大明神」からなんか、生まれようとしてる!!!!
退散! 退散! 退散!
撤退! 撤退! 撤退!
「な! 一時撤退だ! 一時撤退!!」って松田優作みたいに言ってる場合じゃないです。
ひいこら、すたこら、地面の根っこに足を取られそうになって、戻ります。
で、行きしには気に停めませんでしたが、この木って...
中だけ燃えてるんですね。
ひょえ~~~。なんちゅう状態。
しかもあんな上まで...
おおおおお、こわいよ~~~~。
「酒呑童子」恐ろしす。ふううう。ガクブルで下の道まで逃げ戻ってきました。
ちょっと落ち着いたところで、山陰道を少し見ておきましょう。「首塚大明神」からまだ京都方面に道は続いています。
すぐに脇道があります。
この脇道は国道9号線の「老ノ坂トンネル」の上を横断して、北の方に続きます。篠町の方にも行けますがどんどん北に行くと「唐櫃越」もで行けそうです。
ここも静かな森林です。
ここから先は車も入れないほど道が狭いです。
わき道に入らなかったら、こちらは山陰道で洛西まで続いています。
舗装が途切れて地道になります。
しばらく上がって行くと...
頭上に橋が出現。この上の道は「京都市西部圧縮梱包施設」(元の西部クリーンセンター)に続く道です。
この辺りが頂上で、このまま進むと洛西の方までいけるのですが、今日は車で来たので引き返しましょう。いつか山陰道で老ノ坂越えをしてみたいですよ。
今回はいかがでしたでしょうか。ちょっとは冷やっとしていただけたでしょうか。もしかすると、あのカエルはあなたの枕元に行くかもしれませんよ。
アクセス
- 京阪京都交通バス「老ノ坂峠」下車、徒歩15分