今度は東山コース突入
前回、大原の「戸寺」から京都一周トレイルのコースに入り、仰木峠、水井山、横高山、延暦寺境内と歩いてきました。
「奥比叡ドライブウェイ」を渡り、「鎮護国家」のでっかい石碑を越えて、歩きやすい山道をタラタラと進みます。
以前は保守用に作業車などが通っていたようで、道幅がけっこうあります。もう、緑のきれいなこと。曇りの日でさえこれですから晴れた日に歩くとキラキラと輝いていることでしょう。
今にも倒れて落ちて行きそうな道路端の石柱群。昔はあのラインが道の橋だったのですから、少しずつ崩れて行っているんでしょうね。
なんか、ばば~んと でっかい石碑がありますが、文字は全然読めません。
ここの右手、台地状になっていて見晴らしがよく、木のベンチがいっぱい設置されています。
真ん中の集落が大原。右手のとんがりが「横高山」。あそこから歩いてきたんですよ。
北山が見えています。交通の便が悪いのですが、京都の北にはたくさんの山があるんですよ。
さて、ちょうどお昼なので、ベンチで一服、買い込んできたパンをいただきます。平日なのでガラガラ。私のほかには初老の方がおひとりでお弁当を食べてらっしゃいました。
さ、腹ごしらえが済んだのでまた、ポチポチと歩きます。もうじき比叡山山頂付近の施設がいろいろとありますよ。
右手の方に、はっきりとした脇道があります。行ってみましょうか。しっかり道がついているというのは、何かあるのかな?
お地蔵さん?
と、廃墟。 な~んにもありませんでしたよ。ちゃん、ちゃん。
比叡山の山頂が流行っていたころは、あちこちに休憩所や茶店があったのでしょう。そこかしこと荒れた廃墟が点在しています。
「北山3」まで来ました。後二つ。
誰かのお墓です。梵字(?)がいっぱい書かれています。全然読めません。
その横は比叡山のスキー場跡。
自然にたくさん雪が積もるわけではなく人工スキー場でした。木が全然生えていないけど誰かが管理してるのかな?
スキー場跡の横に「北山2」の標識。登って行くと「大比叡」の方(比叡山の山頂)に行くんですけど、最後がとんでもない上り坂なので行きたくありません。このまま京都一周トレイルのコースを進みますよ。
もう少し下ると「北山1」です。心はやります。
ロープウェーのケーブルの下をくぐって...
やった~! 「北山1」に到着です。
実はここ、ケーブル比叡駅の裏口です。ここでトイレをお借りできます。
反対側が表口。
その前が「パノラマ広場」。
映えスポットになってます。
今日は広角レンズなので小さく写ってますが、肉眼ではもっと広大な景色です。なかなかの絶景です。
ケーブルの駅からもう少し南の方に行くと「比叡ビュースポット」という展望所があります。
ここもなかなかの絶景でベンチもあるのですが、最近、木がだいぶんと伸びてきましたね。
「比叡平」。山の上の住宅地です。
さて、下って行きましょうか。
しばらくの間、3年前の台風の爪痕が残る倒木帯の跡を通ります。
通称「四つ辻」に出ました。
ここにも標識。
この辺りは登山道が何本かあるので標識をよく見ましょう。
もう少し降りていくと...
道の右手奥の方にベンチのあるビュースポットがあります。
京都市内。ど真ん中辺りが御所。右手の濃い緑の塊が市内中心部と宝ヶ池の間にある山です。大文字の「妙法」がある山ですよ。
宝ヶ池と岩倉の街。
写真を撮ったら、また下ります。
登山道と並行している沢。今年に入ってからのどしゃ降りでめっちゃ削れています。白川の白砂がとっても多く流れていると新聞にも載ってましたよ。
途中にある広場。少しずつ整備されているようです。ベンチなどが増えています。
「浄刹結界跡」の石碑なんですけども、左の後ろにもう一本石柱がひっくり返っているのがわかるでしょうか。
これ。「女人牛馬結界」と彫られています。昔、延暦寺は聖域とされていて女性と牛馬(動物)は入ることができませんでした。この石碑、誰が引き抜いたのか知りませんが、歴史の継承って大切なことではないでしょうか。ちゃんと保存して昔はこんなことが行われていた、と省みることが大切だと思います。
少し下ると右手にビュースポット。
そして「水飲対陣碑」。
ここも分岐路で、「雲母坂」や「赤山禅院」の方にも降りることができます。私は「京都一周トレイル」のまま。
今から沢を3本越えます。
まず1本目ですが、とんでもなく崩れています。むっちゃ小さな沢だったんですけど。
以前渡っていたのはこの辺りかなぁ。
もう、掘れ掘れで石ごろごろ。昔は水チョロチョロの風雅な沢だったんですけどね。
沢を越えるとまた登り。
ほんでまた下って2番目の沢。ここもきれいな写真スポットだったんですけど、見る影もありません。杭が打ってあったので丸木橋が流されなかったようですけど、杭が無かったら跡形もなくなっていたことでしょう。
で、また登って...
下ります。
3番目の沢。
ここはなんとか橋が残っています。
で、登るぞ~!
まだまだ登るぞ~!
もう、ヘロヘロ。疲れると木を見上げて深呼吸。しばしフィトンチッドを浴びて復活を待ちます。(フィトンチッドてなんなのか、あんまり知りませんけど。)
おおおお、もう少しで上の道に出る。鳥居が見えました。
山の中腹ですけど、突如 石鳥居。山頂近くにある神社の鳥居かな?
さ、ここからは歩きやすい道ですよ。
お、またなんか石柱が倒れている。
あれれ、道の橋が崩れています。
こりゃあ、落ちたら上がってこられませんね。
て、今、けっこう危ないところに立ってたのかな。今回は「大失敗」ではなくて良かった...これは落ちたら洒落にならん傾斜ですし...
ま、道は平たん、歩きやすいです。
きれいな葉っぱ。
また崩れそうなところ発見。画像右側が崩れかかっていて、真ん中辺が陥没しかけていますね。
私の靴と見比べるとわかりますが、けっこう大きなひび割れになってます。大雨降ったらやばいですよ...
でも、どうしようもないし、先を急ぎましょう。ここを歩こうと考えている方、注意してくださいね。
鞍部にでました。
ここにも標識。「瓜生山」の方に進みます。
尾根伝いにどんどん歩きます。快調快調。
分かれ道にはたいてい標識があるのでわかりやすいです。
また、ビュースポット。尾根伝いはこれがあるからいいですね。
そういえば降りだしてから、まだ誰とも出会ってません。
もう少しで「瓜生山」に到着です。
「東山59」の標識。
「瓜生山」に到着しました。
祠があります。
「幸龍大権現」とありますね。
ちょっと木陰で一服して水分を補給しましょう。天気が良くなってきました。でも山の上は涼しくて気持ちいいですよ。
さて、「瓜生山」からは「茶山」を通って下山です。
しばらく参詣の道と被ってますのでこのような「童子」の像が見られます。
で、参詣道とは離れて、この奈落の底へ降りていくような道を下ります。とほほ...
降りてくると看板が。
「清沢口石切場」の跡です。
花崗岩を切り出していたところです。
道がいっぱい。
間違えそうなところには画像左にあるような木の立札がコースを示してくれています。
「白幽子厳居之跡」です。
「夜舟閑話」の発祥の地だそうです。
石切り場があったのがよくわかる巨石がいっぱいあります。
「茶山」が近づいてきました。
ぐるりと半円を描きます。こういう描き方をしてくれているのでコースのイメージをうまく持ちやすいですね。
ここが最後の景色かな。
「茶山」に到着です。いつもは反対側から汗をかきかき登ってきて、ここで上着を脱ぐのが習慣です。
さ、もう少し下ると街に出ます。
渓流が見えてきました。
そして神社の屋根が見えてきました。
下の渓流に合流です。
渓流の合流地点は「大山祇神社」です。
いつもは無事を祈願して登りますが、今回は無事下山できたので感謝をしてお詣りです。
さて、もう出口が見えてきました。
出たところで振り返りました。ここが実質の入り口になります。
もう少し下ってくると「志賀越道」通称「山中越」の道に出ます。出る寸前に振り返りました。どん突きの白い建物がバプテスト病院でその右手がトレイルコースです。
「志賀越道」にある京都一周トレイルの標識。東山コースはまだまだ続いて、伏見稲荷まで続くんですよ。
今日はここまでで終了です。山の中を十数キロ歩きました。歩きやすい道が多かったのでそれほど疲れてはいませんが、早めに帰ってゆっくりとお風呂につかりましょう。
さて、2回に分けて「京都一周トレイル」のごく一部を紹介しましたが、いかがだったでしょうか。登山とかテント泊となると とっても大がかりで準備からして大変なんですけども、近くの山の「山歩き」ならば 1,2時間でちょっとした満足感が味わえます。
山に興味のない方、山ではなくとも、トレッキングシューズを買って街中を歩いてみてください。こんなにスイスイ歩けるのかと、気持ちよさと感動を感じられることでしょう。やっぱりそれなりの道具って大切ですね。
新型コロナウィルスのために、人との接近が敬遠される日常ですが、やっぱり運動は大切です。あまり人のいかない近所の山で運動不足の解消と自然に触れてのストレスの発散を目指してみてはどうでしょうか。
アクセス
- 京都市バス「北白川仕伏町」から徒歩3分
- 京都市バス「北白川別当町」から徒歩10分。