失われる前に…
「若宮神社」と名の付く神社はとてもたくさんあります。京都では以前紹介した、五条坂にある「若宮八幡宮社(陶器神社)」が有名です。今日は嵯峨嵐山にある「若宮神社」です。
場所はJR嵯峨野線「嵯峨嵐山」駅の東の方です。
若宮神社のある道は細い道です。この道の北の方に大きな丸太町通りが走っているのですが、京都の中心部から丸太町通りを西に向かうと、双ヶ岡の交差点で丸太町通りは右手(北)に向かって少し曲がります。曲がらずにまっすぐ行くと、西高瀬川沿いに進んで、この道につながっています。なので丸太町通りが拡幅されて広くなるまではこちらが街道であったのではないでしょうか。
地中から伸びた給水管から田んぼに水を流しています。地下水ではなさそうだし、西高瀬川から引っ張っているんでしょうか。鈍い光を放つ真鍮の管がノスタルジーを感じさせてくれます。
そうこうしているうちに「若宮神社」の前に来ました。
周りは住宅街となっていますが、昔は田んぼの真ん中にあったのではないでしょうか。
入り口の「若宮神社」石票です。
こじんまりとした地域の神社ですが、とてもきれいにされています。
駒札や解説書きが無いので、ご由緒などは不明です。
狐が守っているので稲荷神でしょうか。
昔からこの地に住む地域の方の信仰が厚い様子で境内は手入れが行き届いています。Webで情報を探しましたが、これという情報は見当たりません。ヒットするのはマンションの情報と駐車場の情報ばかりです。このあたりは宅地化も進み、田畑がどんどんと消えていってます。昔ながらの嵯峨の風景がなくなって行くのはとても残念です。それは仕方のないことなのでしょうけど、世代替わりで地域の昔からの情報が途絶えてしまうのはもったいないと思います。残されている情報はどこかに記録として後世に伝えていってほしいです。
アクセス
- JR嵯峨野線「嵯峨嵐山」下車、徒歩5分