令和元年の修復で生まれ変わりました
「明智越え」を歩いた時に、亀岡市保津町の「保津八幡宮社」が修復されてきれいになっていたので紹介します。
JR亀岡駅からは、保津大橋を渡って徒歩20分程度でしょうか。景色がいいところを通ってくるのであっという間です。保津大橋を渡ると、少し先に信号のある交差点が見えるのですが、その手前の交番のある交差点を右に入ります。この道は、保津峡の入り口につながる道なんですよ。
わき道に入ると、すぐに「保津八幡宮社」が見えてきます。
正面の鳥居です。なんか少し違和感があるんですけど。
近くに行くと、鳥居の下の石段が斜めになっていたので、ファインダーで見ると違和感があったのでした。なんでこんなに斜めになってるんでしょうかね。
「八幡宮」と書かれた神額です。「石川文厳 敬書」と書かれていますが、誰かわかりませんでした。有名な方なんですかね。
サッカーボールみたいな玉に脚をかけた狛犬さん。
右手に手水舎があります。
その横には摂社が並んでいます。「籠神社」「稲荷神社」「多賀神社」「集神社」「貴船神社」とありました。
敷地の中央部分に舞殿。
本殿の真ん前に、何かしら鉄のふたで覆われたところが。木の切り株でもあったのかと思ってたら、「湯立神事」の窯を据える「火床」だそうです。
ささ、修復の終わった「本殿」にお詣りしましょう。
どうですか。この艶やかな朱色。残っていた塗料から分析して、創建当時の姿に戻したそうです。
この時間、あいにくの曇り空だったのですが、それでもこの色ですよ。
晴れていたら、もっと鮮やかだったことと思います。
極彩色の塗できれいに生まれ変わっています。
以前の古びた雰囲気も良かったのですが、全然別物のように感じてしまいます。
少し日が差してきました。一段と鮮やかに見えます。
中も見たいですね。
近くで見ると、もともとの部材は経年変化で傷があったり古くなっているのが良くわかります。
金ぴかに輝いています。
側面の松の絵。
裏側にも彩色が施されています。
反対側の側面。
後ろから。
狭いところにまで彩色が施されているのですけど、分解したのでしょうか。
なんか、別世界から来たみたいです。どちらかというと南方系の印象ですね。
氏子さんたちに力があったんでしょう。これだけのことをしようとすると資金的にもたいそう掛かるでしょうし。
立派ですね。
寄り道してよかったですよ。こんなにきれいになってるとは思いもしませんでした。
境内全景です。真ん中のお社は「請田神社」の頓宮です。
で、境内の反対側にも摂社があります。
「八幡宮社」の方を向いているのですが「日吉神社」です。方向的には大津の「日吉大社」の方角なんでしょうかね。
境内には楠の大木があります。
入り口の立札には「八幡宮社 請田神社」とありますが、「請田神社」は頓宮であって、神社そのものは元の「請田神社」に複座しています。「請田神社」は永禄年間の兵火による焼失ののち、「宮ノ上(現・八幡宮社)」に遷座して、寛永年間に現在地に複座したのですが、宮ノ上には「八幡宮社」が創建されました。現在でも頓宮として「請田神社」の分霊が祀られています。
伏見稲荷大社など、鮮やかな色彩の神社はありますが、大都市ではなくて地方でこれほど艶やかな神社は見たことがありません。一見の価値ありです。亀岡に来られた折にはぜひお詣りしていただきたい神社ですよ。
アクセス
- JR嵯峨野線「亀岡駅」下車、徒歩20分