ゆるやかな開発の波
大阪の高槻から国道171号線を走ってくると、上久世の交差点で171号線は勝手に右方向に曲がって久世橋を渡っていきます。
曲がらずにまっすぐ行くと「桂川街道」という幹線道路になっています。この桂川街道の幹線化も徐々に北進して五条通りの北の方まで伸びています。
上の画像は桂川街道の最終地点ともいう場所で、南(高槻方面)を向いて写真を撮っています。
北を向くとこんな感じで、道が細くなっていて幹線化はここまでしか進んでいません。なぜかというともう少し先には桂川が流れていて、四条通に到達しようとすると大きな橋を建設しなければいけないからです。
ここで桂川街道が途切れているので、車はもう少し手前で右折して「上野橋(かみのばし)」を渡り四条通り方面に行きます。この附近は住宅地であって、車の往来が少なく静かなところです。田んぼや畑も残っています。
ここからちょっと東に入ると「産土神社(うぶすなじんじゃ)」があります。
石の玉垣があるので普通の一軒家ではないことがすぐにわかりますね。右手の方に入口が見えるので行きましょう。
扁額にも「産土神社」とあります。特に駒札も立てられておらず、創建や変遷などはわかりません。それこそ地域の神社という雰囲気ですね。
「産土神社」という名前の神社なんですね。生まれた地域の神社やお宮参りをした神社を、その人にとっての「産土神社」と言いますが、ここは神社の名前そのものが「産土神社」ということですね。
境内もよく手入れがされていて、きれいです。が…
なんとまあ、神さんの真ん前で猫が昼寝中…おおらかというかなんというか…
この辺りは、つい最近まで田んぼや畑が広がり、あちらこちらに旧家がある程度の、のんびりとした所だったのですが、道ができて便利になってくると、どんどんと家やマンションが建って景色が一変してしまいました。桂川街道もそのうち桂川を超える橋ができるでしょうし、そうすると大阪方面から車で来ると、嵐山や金閣寺にとてもアクセスしやすくなります。ますます開発が進むでしょうね。でもここで桂川を超えようとすると、とても大きな橋が必要なので、おいそれとは工事ができません。桂川の向こう側の梅津段町辺りはしばらくは今のままの風景でしょう。
人が住み、にぎやかになってくるのはいいことなんですけど、昔ながらの風景が失われていくのは、ちょっと寂しいですね。
アクセス
- 京都市バス「上野橋」下車、徒歩3分