五劫思惟阿弥陀仏
失礼ですが、読めますでしょうか?
案内の看板に書いてあるのですが、一番最初に行ったときに、「ご、ご、ご…」と私は読めませんでした。
”ごこうしゆいあみだぶつ”と読みます。
髪の毛が増えるとか、いつまでも薄くならないというご利益のようなことは境内のどこにも書いてないのですが、私には「お参りすれば、一生安泰、髪の毛ふさふさ」みたいに感じられます。
五劫とはとっても長い時間を表すそうで、落語に出てくる
「寿限無、寿限無、五劫の擦り切れ(じゅげむ、じゅげむ、ごこうのすりきれ)」
の「ごこう」と同じだそうです。
阿弥陀さんが、諸々の民を救おうと、気の遠くなるような長い時間修行されて髪の毛がとても伸びたお姿を現しているとのことです。 とってもありがたいですね。
このような仏像は日本では例が少なく、調べてみると、奈良の東大寺にもあるのですが、あまり公開されてないようです。
金戒光明寺
金戒光明寺は通称、「黒谷さん」と呼ばれています。阿弥陀さんはこの境内にあります。
本当は正面から入ってお参りするのが良いのでしょうが、ずぼらをして、岡崎神社の横から最短距離で行きます。
京都市バス「岡崎神社前」で下車して、岡崎神社の西側の細い道を歩きます。
すぐに、黒谷さんの南の門が見えてきます。この門は少し前にできたところなので、まだまだ新しいです。
で、このまま進むとすぐに休憩所のようなところに出ます。
ここまで、バス停から5分もかからないぐらいです。
あ、ありました。ここですよ。この看板が目印です。
矢印の方向を見てください。
一瞬どこかわからないのですが、よ~く見ると見つけられます。(この看板の前から見えます)
階段の途中、左側に鎮座されています。見つけられましたか。
どうですか。
私はやはり、「髪の毛が…」とすぐに思ってしまうのですが。
Webで調べると、五劫思惟阿弥陀仏はいろいろな画像が見つけられますが、やっぱり迫力が違います。木でできている阿弥陀さんと違って、石仏なのでその存在感は半端じゃありません。でも、他の阿弥陀さんに比べて表情に柔和な感じを受けるのは私だけでしょうか。一度、お参りしてみてください。値打ちがあると思います。
休憩所に屋根はないのですがベンチと自動販売機、きれいなトイレがあります。
その横の池では、きれいな花菖蒲が咲いてました。7月ごろには蓮の花も咲きます。
けっこうでっかいコイも泳いでます。
哲学の道から近いので、時間があれば一度訪れてみられてはいかがでしょうか。
ご本尊の金戒光明寺の方は紹介しませんでしたが、法然上人が開山された由緒正しいお寺で、境内には春日局(江戸幕府3代将軍・徳川家光の乳母)墓所 、江(徳川秀忠正室・徳川家光の母)供養塔 、 八橋検校(菓子の八ツ橋の語源とする説もある)墓所、 会津藩殉難者墓所(会津藩士352名の墓所)、木下広次(京都大学の初代総長)墓所など歴史好きの人には興味がひかれるであろう見どころがたくさんあります。これらのについては、京都のガイドブックの方が詳しいでしょうからそちらに譲ります。
歴史好きでなくとも、金戒光明寺は回りより少し小高い、高台の上にあり、御影堂(一番大きな建物)の前からでも平安神宮の鳥居や、遠くは京都駅まで見通せるという、京都市内の展望もなかなかきれいなところなので、静かな京都観光には良いところだと思います。
ただし、紅葉の時期、桜の時期には観光の方がそこそこ来られます。
アクセス
- 京都市バス「岡崎神社前」から徒歩5分ほどです。
- 岡崎道の方から入ってくると、有料ですが駐車場があります。